住人紹介Resident Introduction

あいざわけいこ

駄菓子屋店長

商業デザイナー歴約30年。 大門エリアの魅力に惹かれ、知り合いもいないのに徘徊して勝手に地図をつくっていたり、ゼンリンの住宅地図をコピーしてバイブルのように持ち歩いたりしているうちに軽く数十年くらい経過。 ご縁があり大門まちづくり友の会メンバーとなり、大門のオフシャルマップやキャラクターなどをデザインさせてもらえるまでになり、最近はまちづくり系のデザイナーとして活動中。

◆子供たちを中心に世代を超えたつながりを作りたい。


プロジェクトの発起人で駄菓子店オーナーのあいざわけいこさんは「大門まちづくり友の会」のメンバーの一人で、普段はグラフィックデザイナーや「まちの記録写真係」として活動する。同会では地域の祭りを開催したり、同横丁で餅つきや菓子まきなどのイベントを行ったりしてきた。祭りやイベントには周辺に暮らす子どもをはじめ、大人やお年寄りなどが集まり「さまざまな人が世代を超えて一緒に楽しむ姿を目にすることができた」とあいざわさんは話す。


しかし新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、イベント開催が困難に。再開の見通しが立たないまま迎えた今年2月に、あいざわさんはプロジェクトを立ち上げることを決意した。当時の心境を「先行きの見えない状況に、自らアクションを起こさねばという気持ちが湧き上がった。子どもが立ち寄れる場所を作りたいと考え、駄菓子屋のアイデアが浮かんだ」と振り返る。



◆前途多難の物件探し


物件探しを始めたあいざわさんは、借りたい人の思いとそれに共感する物件オーナーを引き合わせる不動産マッチングサービス「さかさま不動産」のウェブページに同横丁に駄菓子店を開く思いをつづった。自ら空き家情報の聞き込みも行い、3月に物件の契約にこぎ着けた。


建屋や土間といった利活用できる部分はあるものの、物件は予想以上に傷みが激しい状態だった。「改修工事もサポートしてくれたさかさま不動産の皆さんから『本当にこのプロジェクトを続けますか』と問われるほどだったが、やめるという選択肢はまったくなかった」とあいざわさんは笑顔を見せる。



◆駄菓子屋さんから街に滲み出ていく広がり


1階店内の照明は「かつて近隣にあった歴史ある建物で使われていたもの」(あいざわさん)で、建物解体に伴い譲り受け再活用した。店内中央に据えたカウンターは天板の一部が透明で、あいざわさんが収集した食玩が並ぶ。他にも店内には同横丁周辺エリア、中村区の歴史をまとめた書籍や地図をそろえ、訪れた人との会話のきっかけづくりに用いているという。2階部分は畳敷きで、現在は在庫保管スペースとなっているが「ゆくゆくはお母さんが赤ちゃんのお世話をしたり、子どもが宿題をしたり、大人が仕事をしたりできる環境に整えていきたい」と意気込む。


店の名称は決まっておらず、あいざわさんは「1年ほどかけて子どもたちと一緒に考え決めていきたい」と話す。



◆店舗情報


・住所:名古屋市中村区名楽町2丁目18

・営業時間:不定期

・Instagram:https://www.instagram.com/omon_yococho/

・店舗サイト:なし

・店主Facebook:https://www.facebook.com/keiko.aizawa.7



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