- プレスリリース
貸す気がない大家さんの心を動かす!! 空き家問題に挑む仕組みを全国へ ~さかさま不動産を活用した地域活性~
株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co )は、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて支局制度を開始。単に空き家をマッチングするのではなく、空き家に関わる人たちの関係性を再構築する逆さの構造で、空き家問題の解決と街づくりを加速させて参ります。
さかさま不動産の狙い
少子高齢化や人口減少などにより増え続けている空き家。2040年には空き家率は40%を超えると予測され深刻な社会問題となっています。
さかさま不動産は、物件情報が並ぶ従来の不動産システムとは逆で、借りたい人の情報が並ぶウェブサイトを運営しています。物件を貸し出すか否かを決める前に、借り手の人物像を開示にすることで、流通に乗っていない空き家の発掘や空き家を介した関係構築を狙う実証実験として2020年6月にサービスを開始させました。
物件オーナーは気に入った借り手候補に対して、サイトの中で直接アプローチし、合意に至れば各自で契約をする仕組み。最近では「誰にでも貸したいわけではない」という物件オーナーからの問合せが増えています。
気仙沼を筆頭に全国展開強化へ
さかさま不動産を運営する中で視えてきたのは、ただ空き家をマッチングさせるだけではなく、空き家を介して地域にとって意味のある事業者が動き、街にビジネスと文化が生まれることの大切さでした。そのために先に人の情報を得られる「逆さの構造」は有益で「さかさま不動産を運営したい」という声を頂くことが増えてきました。
On-Coとしても、各地域に存在する事情や課題に対して細やかなフォロー体制が必要と感じていたこともあり、街を良くしたいと考える人が、自身の地域でさかさま不動産を実装できる支局制度を設けました。既に2022年1月には気仙沼(宮城県)にあるシェアオフィスco-ba KESENNUMAが、空き家の課題に向けて「さかさま不動産気仙沼支局」を開設。
全国の支局希望者と連携の上、空き家問題の解決と街づくりを加速させていくことを目指し、2/21に支局制度についての説明会イベントを開催致します。
支局希望地域:宮城県気仙沼市・北海道利尻町・兵庫県尼崎市・山形県山形市・神奈川県茅ヶ崎・静岡県伊豆長岡市・埼玉県さいたま市・三重県桑名市・大分県大分市・愛知県名古屋市港区・鹿児島県沖永良部島など
※行政・民間団体問わず、2.5時点でご興味頂いている地域
さかさま不動産支店開局イベント
日時:2月21日(月)19:00~21:00
方法:オンライン
参加:無料
URL:https://us02web.zoom.us/j/81337385079(ミーティング ID: 813 3738 5079)
申込:https://sakasama-open.peatix.com/(Peatix)
さかさま不動産の背景
発想のベースはOn-Coが、約10年間空き家を挑戦の場として利活用してきた経験です。空き家を改築してシェアハウス等を運営するなか「君たちなら貸したい」という物件オーナーと、「自分も挑戦したい」というプレイヤーが集まってきましたことが原体験となりました。 現在サイト上には「サウナ施設を作りたい」「作家の寮をつくりたい」など112名の夢や想いが綴られています。
空き家が埋まるだけではない。街に生まれるビジネスと文化
本サービスを通して夢が実現したのは、書店(愛知県名古屋市)や海洋プラを活用したアート製作場(三重県鳥羽市)など計10軒の挑戦です。借り手はサステナブル志向が高く、地域の活性化に一役買う波及が生まれています。
逆さまな仕組みが空き家を流通させる
「誰にでも貸したいわけではない」という物件オーナーからの問合せが増えています。また貸すつもりはなかった物件オーナーを、借り手の魅力を訴求する仕組みが刺激となり、借り手の事業を応援することで自身の人生を充実させようとする事例や、地域の人たちが空き家という資源を活用して誘致する流れも出ています。
空き家の流通構造を逆さにすることでユーザーの体験が変わり、従来にない出会いが経済性を超えた繋がりを創出しています。
これまでさかさま不動産を通して起きた事象
◆事象①「海洋プラスティックアート工場が欲しい」
名古屋市在住の海洋プラスチックごみを活用したアーティストが「海の近くに工場がほしい」と綴ったところ、三重県鳥羽市在住の男性が、知人である物件オーナーを紹介。想いに共感した物件オーナーは、好条件で空き倉庫を貸し出し、アーティストは家族で移住しました。そもそも貸し出す予定はなかった物件でしたが、現在では若者移住者も創出している地域活性拠点となっています。
また倉庫のある漁村は2022年1月に津波の被害を受けました。アーティストは日頃から漁師と連携を図っていため、災害による廃棄漁具をアートとして新たな価値に変換する動きを見せています(参考:https://otonamie.jp/?p=82172)
◆事象②「新しい公民館のスタイルを創りたい」
活動拠点を探していた京都在住のクリエイターが「公民館のような場をつくりたい」と綴ったところ、想いに共鳴した大阪市内の物件オーナーが奈良県に所有していた空き家を提供。物件オーナーはモノづくりに携わっており、ユニークな取り組みをしてくれる人を探していました。現在はクリエイターが改装するプロセスを一緒に愉しむ関係になっています。
◆事象③「オーダーメイド自転車店を開きたい」
名古屋駅付近でテナントを探していた自転車屋。物件オーナーからのアプローチによって、想定外であった愛知県瀬戸市の商店街に店舗を構えました。その後家族4人で移住。更に自転車屋の影響により、都市部で活動していたコーヒー店が瀬戸に実店舗を構えたのに加え、岐阜エリアでテナントを探していた古着屋も同商店街内での出店が決まりました。3者共に当初瀬戸は想定外エリアでした。
株式会社On-Coとは
代表:水谷岳史/藤田恭兵
創業:2019年3月
所在地:三重県桑名市西別所1375
ミッションは、関わる人々の主体性を上げて挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。「さかさま不動産」 や海の課題を知り活動する人を増やす「丘漁師組合」などを展開している。
さかさま不動産サイト:https://sakasama-fudosan.com/