- プレスリリース
非流通空き家を借り手の想いで動かす「さかさま不動産」の名古屋みなと支局がスタート~11月26日(日)に開局イベント開催へ~
株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co)が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて、名古屋みなと支局が立ち上がることとなりました。つきましては、11月26日(日)に愛知県名古屋市港区にて、開局イベントが行われます。 地域に密着した方々と連携するさかさま不動産支局。宮城県気仙沼、長野県辰野、鹿児島県沖永良部島、山梨などに次いで、12拠点目の開設となります。
貸す気も売る気もない空き家が20年で約1.9倍へ
深刻化する空き家問題。総務省によると、2018年の空き家率は過去最高となる13.6%(849万戸)で、二次的利用や賃貸・売却予定のない長期不在の住宅は41.1%(349万戸)。2030年には470万戸程に増加すると推計されています (※1※2)
また国土交通省が調査した「利活用に向けた活動状況」によると、将来的にも利用意向はなく「空き家のままにしておく」との回答が約3割。賃貸・売却の意向を持つ所有者は2割超いるものの、そのうちの約4割は「何もしていない」とのデータが出ています。(※3)
※1 総務省 「平成30年住宅・土地統計調査」 ※2 国交省「空き家政策の現状と課題及び検討の方向性」※3 国交省 「社会資本整備審議会 住宅宅地分科会 空き家対策小委員会 とりまとめ 参考データ集」
さかさま不動産の狙い
さかさま不動産は、家の情報ではなく「借り手」の情報を開示してマッチングをするサイトです。
従来の不動産流通の仕組みを逆にすることで、「貸す人や使途は選びたい」「物件情報を公開せず借り手を探したい」と考える非流通空き家の所有者や、チャレンジ精神を持つ人を地域に誘致する際などに有効です。
最近では物件所有者から「文化的な使い方をしてほしい」「地域が活性化する人に貸したい」などの相談が増えています。※HP:https://sakasama-fudosan.com/
名古屋みなと支局が始動へ
日本の代表的港湾 名古屋港のある港区。貿易を中心に栄えてきましたが、昨今の経営層の高齢化や後継者不足等により、商店数が減少傾向。店舗併用住宅(1階店舗・2階住宅)も多く、シャッター通り化が深刻な状況となっています。
今回名古屋みなと支局を立ち上げるのは、名古屋港エリアにてまちづくりを進めるセン代表兼みなと土曜市実行委員会の岡西 康太氏。これまでもまちの担い手を増やす目的で、空き家利活用プロジェクトやイベントを仕掛けてきました。
特にコロナ禍からは、月1回のマーケット「みなと土曜市」(毎月1回)を開催。担い手の掘り起こしと共に、商店が減り買い物難民化したシニアとの接点をつくることで、まちの交流人口の活性化を進めてきました。
空き家を介して挑戦を応援するまちづくりへ
岡西氏が活動を進める中で直面していたのは、地域に根付く担い手の不足。水族館など観光名所がある関係で、観光客などの人流は多いものの、まちの新たな文化や商売を創る担い手は少ないことでした。
そこで打開策のひとつとして「さかさま不動産」を活用。チャレンジ精神を持つ人を誘致・可視化することで新たな産業の創出を狙うこととなりました。同時に、非流通空き家の持ち主に「この人なら貸したい」と思ってもらう流れを丁寧に創ることで、地域の持続可能性とともに、住民の暮らしの質向上を図ります。
開局イベントについて
日時:2023年11月26日(日)13:30~16:00
場所:港まちポットラックビル(名古屋市港区名港1-19−24)
内容:①On-Coによるゲストトーク
②名古屋みなと支局開局の背景
③みなとで何かを始めたい人のプレゼン
④交流会
対象:まちづくりに関わる人、大家さん、みなとで何か始めたい人、空き家活用希望の方 等
ゲスト:株式会社On-Co 水谷岳史・奥田啓太
料金:無料
定員:30名
主催:名古屋みなと支局(担当:岡西minato.teikiichi@gmail.com)
申込:https://forms.gle/329Q7qE1PdMtNdZu8
今後の展開
持続可能なまちづくりにおいて大切なのは、ただ空き家をうめるのではなく新たな仕事と文化を生む、より良いマッチング。12月8日には静岡県沼津市にてさかさま不動産支局が開局予定です。
今後も地域を支える方々との連携を図り、物件を探す方法が従来の「家ベースの不動産屋」に加えて、「人ベースのさかさま不動産」が選択肢になる社会を目指します。
【参考】さかさま不動産について
借り手の人物像を開示にすることで、非流通の空き家の発掘や空き家を介した関係構築を目論む実証実験として2020年にスタートしました。
空き家発生の抑制と活用促進に向け、空き家の所有者と活用希望者を仲介する新たなスキームが求められる中、国土交通省「まちづくりアワード2022」にて”潜在する空き家の流通に繋がる画期的な発想”として特別賞を獲得。自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住や空き家活用相談は増えている ②借りられる空き家がない ③空き家課題は深刻 ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。2022年からはさかさま不動産支局の展開を始め、空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げています。
【名古屋みなと支局について】
担当:岡西|電話:080-5166-9292|メール:minato.teikiichi@gmail.com
【岡西 康太について】
セン代表|土曜市実行委員会|コミュニティとまちを線でつなげる人
名古屋港エリアにて、住民と行政の協働によるまちづくりを行う「港まちづくり協議会」事務局にて8年ほど従事。企画・PRを担当。主任職を経て2021年「セン」を起業。まちづくりの経験を活かし、コミュニティマネジメント・プロジェクトマネジメントを軸にしたフリーランス活動をスタートし、個人・企業・行政など、個の取り組みから面(まちづくり/社会)への取り組みにつなげる提案や伴走型のサポートを行なっている。2021年より「みなと土曜市」をスタート。
【株式会社On-Co】
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵|設立:2019年3月|本社:三重県桑名市西別所1375|拠点:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル|HP:https://on-co.jp/|
ミッションは「まだない何かに挑む」。強みは社会に必要と感じた概念を具現化させること。さかさま不動産や上回転研究所、丘漁師組合などを展開している。